Back  舞台装置・美術について(校内公演)

○教室を劇場に
普通教室などで公演を行う場合、演劇的な空間を演出するのは重要なことです。
非日常的「異空間」を作ることが、観客を演劇の世界に引き込む第一歩です。 普段見慣れた黒板、ストーブ、ロッカーなどは可能であれば覆いましょう。

最も簡単に異空間を実現する方法は、「光を遮る」ことです。 できれば、学校にある暗幕カーテンをかき集めて、教室の壁をくまなく覆いましょう。
教室を暗くできると、
・緞帳がない教室で、開演、終演を明確化することができる。
・上演中、暗転処理をすることができる。
・その他、各照明効果が増す。
といったメリットがあります。開演前にブザーを「ブーッ」と鳴らし、アナウンスを入れ、 教室を「真っ暗」にできると、多くの場合、お客さんが「おお〜っ」と小さくどよめきます。 この小さなどよめきができれば、それだけで「つかみ」はばっちりです。
というわけで、演劇に向く教室の条件は次のようなものでしょう。
・暗転が作りやすい。(入り口や窓が小さい、暗幕が厚いなど)
・電源を取りやすい。(照明・音響のため)
・エアコンがあるとなおよい。(暗幕などにより密閉された空間になるため)

教室に備え付けの暗幕、理科室関係の教室から借りた暗幕を垂らすだけではカーテンの上下から天井・床に光が差し込み、完全には暗くなりません。 上演時間を夕方以降に設定する手もありますが、日中の上演では相当明るくなります。 ガラス窓に段ボールを隙間なく貼り付けると、相当高い効果が得られます。 (新聞紙は手に入れやすいのですが、2〜3枚重ねた程度では薄くて効果がなく、しかも重ねて貼るのはかなり手間がかかります。 段ボールがいいです。)

入口の外には「受付」を設置しましょう。受付があると、ただの教室も、ぐっと劇場らしく見えてきます。
単なるイメージ作りだけでなく、受付係は、開場前の観客の誘導、パンフレット・アンケートの手渡し/回収、 上演中の客の出入りをコントロールしたりなど、校内公演でも重要な役割を演じます。

○客席の工夫
客席に傾斜がついた視聴覚教室などが理想的ですが、普通教室等で上演する場合は、 どうしても観客の頭の位置がかぶり、何列もの客席を設けることができません。
最前列は床に座布団、2列目は低いイス(あるいはその代わりになるもの)、3列目は教室のイス、 4列目は机の上+座布団(ちょっと行儀悪いですが)……といった工夫をするなどして、 観客の目線の段差を付けるとよいでしょう。