Back  音響について(大会等)2

○ 操作〜音量の決定

録音した音響の音量は、以下の要素の影響を受けます。
(1) 記録メディアの録音レベル
録音レベルが小さいと、大きな音が出ません。
無理に大きく響かせようとすると、ノイズも大きくなります。
また、最も大きな音と、最も小さな音の差があまりに大きいと実際の操作がとても大変になります。
音源を作成する段階で注意します。
(2) 再生機器の出力レベル
いわゆる「プレイヤーのボリューム」。
リハ―サル時の出力レベルを必ず記録しておき、本番時も同じレベルであるように調整しておきましょう。
(3) ミキサーの「マスターフェーダー」の出力レベル
通常は、リハ―サル前の仕込み段階であるレベルに決められたら大会が終わるまで動かされません。
ただ、複数の学校がリハ、本番と入り乱れる大会では、何かの理由で自校の本番前に動かされているかもしれません。
「リハの時より妙に音が小さいぞ?/大きいぞ?」と思ったらマスターフェーダーも疑いましょう。 ただし、それでも勝手に触らないようにします。(念のため、リハ時にマスターフェーダーのレベルを記録しておけば完璧)
(4) ミキサーの各フェーダーの出力レベル
上演中、基本的にはここを使って各音源の音量を調整します。
リハ―サル時に音出しをして、ベストの音量を確認します。
(5) アンプの出力レベル
基本的に出場校には触れない部分なので、説明省略。


○ 操作の実際

音響のオン・オフにはおよそ次のような形があります。

・フェードイン(FI)…音量ゼロからだんだん大きくしてゆく入り方
・フェードアウト(FO)…だんだん音量が小さくなりゼロになる消し方

・カットイン(CI)…ある音量から音響が入るゆく入り方
・カットアウト(CO)…ある音量で突然ゼロになる消し方


・オーバーラップ(OL)または クロスフェード
ある曲(または効果音)から別の曲へ移る時、
(曲AのFOが始まる→)曲BのFIが始まる→曲AがFOする
というふうに切り替わるような変化の仕方。

OLのタイミングを舞台上の役者と完全にシンクロさせるには、二つの曲をOLさせた合成音源をあらかじめ録音しておくより、 呼吸を合わせてマニュアル操作する方が簡単です。ただしその場合は、ふたつのチャンネルを使わないとできないので、 再生機器が二つ必要です。
サンプラーは、仕組みとしては1台の中で複数のパッドの音を異なったタイミングで鳴らすことができますが、 ミキサーへの出力が1回路である以上、「音Aを小さな音量に調整で再生している最中に、音BをFIで再生」 というようなことはできません(あらかじめFIで録音してあれば可能ですが……)。

○ 台詞との連携

アンプで増幅されスピーカーでホール内に響く音響は、役者の肉声よりも減衰せずに客席後方まで届きますし、 前方のスピーカー前にいる観客は、音響が鳴っている間、かなりうるさいものです(実は多少なりとも我慢しています)。
一般に、役者の台詞とBGMがかぶる間は音量レベルを下げます。
何秒も前からじわじわと下げる必要はなく、1秒前後でストンと(役者の声の邪魔にならないレベルまで) 落としても意外と不自然ではありません。台詞が終わって元の音量に戻す時も同じです。