Back  音響について(大会等)

音響効果(BGM、効果音)は、演劇上演に欠かすことのできない要素です。
役者の演技や舞台装置だけでは伝えられない情報を観客に伝える重要な役割を担います。

○ 音響の仕組み(音が出るまで)
通常、ホールでの演劇上演で音響効果が流れるには、下記のような経路となります。
音源
(ディスク)
「音源」とは、レコード、CD、自然音等を録音したメディア、 ネットからダウンロードした曲(ファイル)を保存してあるメディア等を指します。
MD、CD−Rなどに使いたい音を集め、編集し、再生機器(プレイヤー)を使って音を流します。 最近ではSDカード、USBメモリがCD−R等に取って代わるメディアとなりました。

一般的には、以下の通りです。
レコード円盤・カセットテープはアナログ音源です。
CD・DVD・MDはデジタル音源です。
パソコンに取り込んだ音声、ネットからダウンロードした音響データファイルはデジタル音源です。
アナログ音源は、複製(ダビング)を重ねると音質が少しずつ劣化してゆきます。 (コピー機で、プリントや写真のコピーを重ねるイメージを思い起こしてください。)
デジタル音源は、複製において完全なコピーを作ることが可能です。 (パソコンで画像ファイルをコピーするのと同じです)
ただし、販売されている音楽データには、コピーガードの機能が付いていて、一度しかデジタルコピーができない/ 完全なデジタルコピーができないといった制限付きデータも多くあります。
 ≫著作権
また、デジタル音源からであっても、デッキ/プレイヤーを通して再生された音そのもの (スピーカー/イヤホンへ出力される信号)はアナログ信号ですから、接続コードを使って それをさらに別のメディアに録音したとしても、それはデジタルコピーではありません。 (音源データとしては劣化します)
  ↓
デッキ
サンプラー
ラジカセ
それぞれの曲が入った音源は、通常、対応する再生機器(カセット/MD/CDデッキ等)で再生します。
「慣れているから日頃使っているラジカセタイプの機器で再生する」こと、 iPodなどの携帯プレイヤー、携帯電話から直接出力することも可能です。 ミキサーと接続するためには、それぞれに適した接続コードが必要です。
最近では、サンプラー、パソコンからの出力も一般的になりました。
複数の音をオーバーラップさせたい時は、各音用のデッキが必要です。
デッキを動かすには、電源が必要です。
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ミキサー デッキ等、音源再生用機材とアンプを直接接続するのではなく、通常はミキサーを通します。
ミキサーを経由して音量調節することで、フェードイン/フェードアウト、複数音響のオーバーラップ等が容易にできます。
ミキサーを動かすには、電源が必要です。
  ↓
アンプ デッキ〜ミキサーまでの音響信号はとても微弱な電気です。 (ラジカセにヘッドホンを差し込む時感電した、という話を聞きませんね。) それを、スピーカーを物理的に振動させるくらい大きな信号に変換するがアンプです。
ですからアンプを動かすには、比較的大容量の電力が必要です。持ち込み機材を使用する場合は、 電源のことについて考慮する必要があります。
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スピーカー 音響の信号を実際の「音」として場内に流します。
たいていのホールには、プロセニアム付近の左右に大型スピーカーが仕込んであるか、可動式のものが上手・下手に置いてあります。



劇場のホールで上演するのであれば、[デッキ]→[ミキサー]→[アンプ]→[スピーカー]の部分は ホールの設備を使用することが多いと思いますが、必要に応じて、 自前の機材一揃いを持ち込むことも可能です。


○ ステレオ/モノラル
CDやMDはステレオ録音が基本で、左右のスピーカーから別の音がでるように録音されています。
音響機器としては別系統の信号として別々に処理します。 入力や出力でR(右)とL(左)が区別されるのはそのためです。
マイクから音声や自然音を録音する時も、ステレオマイクを使わないと、奥行きのある音は録音できません。
これに対して、左右のスピーカーから全く同じ音が出るような録音状態を「モノラル」といいます。
元々モノラル録音されていた古いレコードや、普通のハンドマイク、ワイヤレスマイク、ギター等楽器からの 入力などは、たとえCDやMDに録音しても、同じ音がRとLに録音されるだけですから、 実質的な意味でのステレオにはできません。
外見上、一本のコードであっても、ステレオ=R・Lの2系統の信号が流れるものと、モノラル=1系統の信号 が流れるものとがありますから、機器の接続については注意して下さい。
コードの先端=コネクターの形状で、ステレオなのかモノラルなのか区別ができます。
○モノラル
  ・ヘッドの金属部分が2分割されたピンジャック、ミニピンジャック
  ・XLRタイプコネクター(いわゆる「キャノン端子」)
   
○ステレオ
  ・ヘッドの金属部分が3分割されたピンジャック、ミニピンジャック
  ・RCA端子(赤、白に分かれたステレオ入出力端子。三端子のコードの黄色は映像用です)
   


○ 音響機器
○持ち込みの音響機器を使用する
持ち込み機材で音響をまかなうこともできます。
デッキから出力用のスピーカーまですべて自校で持ち込む場合は、それらの設置も仕込み/バラシの時間に含まれます。
持ち込みの機材を設置する場合、打ち合わせ会の舞台平面図にもスピーカー等の設置位置を記入して下さい。
演劇が上演できるホールで電源の心配をすることはまずないと思いますが、デッキ、ミキサー、アンプの電源が とれるか必ず確認しましょう。
持ち込み機材を接続する時は、双方電源オフ、音量ゼロの状態で行って下さい。

○持ち込みの音響機器を会館の設備に接続する
持ち込み機材を会館の音響設備に接続する場合、コネクターの形状には注意して下さい。
いわゆる「デッキ」なら、背面にRCA端子(赤白)が出ています。
ラジカセ類を会館のミキサーに接続する場合は、ラジカセ側にRCA出力端子がないことも多い (あるのはケンウッドの一部機種くらい?)ので、たいていはヘッドホンを接続するための「PHONE」 端子から出力することになります。 両端が[ピンジャック]←→[RCA端子]となっているケーブルが必要です。 これは、iPodなどの携帯プレーヤーをミキサーに直接接続する場合も同じです。

持ち込み機材を接続する時は、双方電源オフ、音量ゼロの状態で行って下さい。

○会館が用意した機器を使う
合同公演、コンクールでは共通の機器を使い回すことも多いので、会館で用意してくれる MDデッキやCDデッキが、何台まで使用できるか確認します。
古い機材の中には、CD−R、CD−RWだと読み取れないデッキがあります。
MDディスクについては、LPモードでの録音だと再生できない可能性もあるので避けましょう。

○ 音楽関係の著作権について
部活動としての活動、しかも大会(コンクール)であれば無料公演のはずですから、 基本的に著作権料の支払いが発生することはありません。
ただし、違法コピーの音源を使うのは問題です。正規に購入した楽曲か、レンタルで借りた楽曲であれば OKです。
本来は、購入/レンタルしたCDから直接曲を流すべきですが、使用する順番、曲の長さ等について 操作に都合良いように編集し、MD/CD−R等へ録音したものを使うことが(暗黙裏に)認められています。
その際、劇中で使用するMD/CD−R等の楽曲が違法に取得したものではないことを示すため、 「録音した元の音源を、必ず音響席に持参する」という決まりになっています。レンタルCDからの曲については、 大会当日にもう一度借りて、音響席の所に置いておくようにして下さい。
舞台上での生演奏はもちろん可能ですが、編曲のアレンジ、替え歌については過去に問題となった事例が ありますので、「著作権者への改変許可」を得て下さい。